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サンセット・ノスタルジー


心に残る夕景で思い出すのは、どこですか。ビルの谷間に沈む陽を眺めながら、そんな質問を受けたことがありました。考えてみると、日常はもちろん、旅先でも、ゆっくりと夕陽を眺めたことがないことに気づいたものです。毎日のように繰り返される風景でも、その時の気持ち次第で、印象は一変します。数日寝込んだだけのカゼ引きから回復した後に見る街の風景が、生き生きと鮮やかに感じられるように。

夕景は、星空へのプレリュードだというのに、いつでもセンチメンタルに語られるもの。件の質問者も、当時、恋患いの真っ只中にいたようでした。ふと足を止めた並木道で。あるいはオフィスの窓際で。街中の歩道橋の上で。最も身近で見ることのできる、最もドラマティックな自然の営み。空が染まるのを眺めながら、無言の微笑みを交わせるような、そんな素敵な関係が増えたら、世界はもっとやさしくなるのに。などと思うのは、まだまだ青い証拠でしょうか。

話の行方が怪しくなったところで、締めの答えを。僕の心に残るのは、初めて訪ねたタイで見た夕景です。アンダマン海をグラデーションに染めながら沈む、美事な夕日でした。今夕の空、たまにはひととき、見上げてみませんか。

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