月の歌。心の糸。
20年と少し前。前回は、さだんのデビュー20周年記念の年で、僕は20代でした。ツアープログラムの特集ページを執筆するライターとして、写真家の齊藤文護さんと二人で、さださんの歌の舞台を訪ねました。北は岩手から、東京、京都、奈良、山口、南は福岡、長崎まで。あの時の旅が、僕にとっては、齊藤さんと取り組んでいる表現運動「ココロミ プロジェクト」の原点だと感じます。
2016年。思いがけないタイミングで、久しぶりにさださんのコンサートツアーにエディトリアル・スタッフとして参加させていただきました。ツアータイトルは「月の歌」。
今回は、クリエイティブ・ディレクターを務めました。5月にスタートしたツアーは、12月8日が千秋楽。ライブ会場から帰宅後、一人、静かに祝杯を上げました。
プログラム完成の直前に熊本地震が発生し、熊本市民会館での公演が中止になるなど、胸の痛む出来事もありました。ツアー中は、会場に足を運ばせてもらう度に、プログラムの売れ行きが気になり、売り場をウロウロしていました。さださんの姿を遠目で眺めながら、一人勝手に併走している気持ちを覚え、目の前の仕事に向き合った日々でした。
今年は元旦に『出動』と書き初めをしたのですが、その計のとおり、自分でも驚くほど、出て動いた1年でした。別れと出会いに満ちた1年でした。まだまだ年末進行の真っ最中で、スローなこの身をせっついて、なんとか動いている次第・・・。年末まで無事に走り切らなくては。
あなたは、どんな1年を過ごされたのでしょう。 明日も穏やかな1日でありますように。